高校の生物部の後輩の訃報を聞いた。まだ三十七歳でした。寝ているうちに亡くなってしまったそうです。ショックでした。訃報そのものもショックだし、同年代の訃報を聞く年齢になってしまったという事もショックでした。
魚好きの彼は東海大学水産学部を出た後、なぜか甲府で印伝の職人となり、鹿皮に漆塗りをする仕事をしていました。魚好きは相変わらずだったそうですが、人は予想もしない仕事をするものだと驚かされたものでした。最後にあったのがいつであるかはっきりは思い出せませんが、山梨に旅行に行った折に製品展示ホールから見える仕事場で漆を塗ってるのを見たときかもしれません。時々旅行番組などで元気な姿が映ったりしていたので、またいつか会えるかなと思っていたのですが、予想も出来ない最後となってしまいました。冥福を祈ります。
